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法務・コンプライアンス

AIに会社の情報を入れて大丈夫か|社長が押さえる情報持ち出し制御と利用ルール

AI CAO

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契約書・規程の整備で会社を守る

「AIは便利そうだが、会社の情報を入れて大丈夫なのか」

社長であるあなたがAI導入をためらう一番の理由は、「コスト」でも「使いこなせるか」でもなく、**「うちの会社の情報を、AIに入れてしまって大丈夫なのか」**という漠然とした不安ではないでしょうか。

顧客名簿、取引先との契約条件、未公開の財務数字、社員の個人情報——。これらをうっかりAIに読ませて外に漏れたら、取引先からの信頼も、築いてきた関係も一瞬で崩れかねません。この不安は、社長として極めて正しい感覚です。そして今、その不安に正面から応える動きが、あなたが普段使うソフトの側から始まっています。

なぜ今、この話をするのか

2026年5月28日、Microsoftは中小企業向けの新プラン「Microsoft 365 Business Standard with Copilot」「同 Business Premium with Copilot」を発表し、7月1日に提供を開始すると公表しました(Microsoft 365 Blog 公式)。Word・Excel・PowerPoint・OutlookにAI(Copilot)が内蔵され、これまで大企業向けの色が強かったAI機能が中小企業の標準プランに正式に組み込まれます。

ここで法務・コンプラの視点から見逃せないのが、このプランに**「機密ラベルによる情報持ち出し制御」が含まれている点です。社外への転送・個人アカウントへのコピー・印刷の制限、さらにダウンロードされた後でもアクセスを取り消す、といった制御ができるとされています。つまり、AIを業務に組み込むこととセットで、「情報をどこまで持ち出させるか」をコントロールする機能**が中小企業の手の届くプランに入ってきたということです。AIの便利さと情報を守る仕組みが、ようやく同じテーブルに乗り始めたと読み取れます。

機能が来ても、線引きは自動では決まらない

ただし強調したいことがあります。情報を制御する機能が手に入っても、「何を守るべきか」「誰がどこまで使ってよいか」という線引きは、社長が決めなければ誰も決めてくれないということです。立派な持ち出し制御機能があっても、「そもそもAIに何を入れていいのか」を会社として決めていなければ、機能をどう設定すべきかも定まりません。逆に、機能を入れる前に線引きさえできていれば、後から機能を設定するのは難しくないのです。

事実、情報漏えいへの不安は社長の気のせいではありません。帝国データバンクが2026年5月14日に公表した調査(1万社超が回答)では、生成AI活用の懸念・課題として「情報の正確性」50.4%に次いで「情報漏洩リスク」が33.5%と上位に挙がっています(帝国データバンク)。多くの会社に共通する現実的な論点なのです。

まず作るべきは、立派な規程ではなく「3つの線引き」

「情報管理を整えましょう」と言うと、分厚いマニュアルや高価なシステムを想像して身構えてしまうかもしれません。でも、最初に必要なのは、次の3つを決めて紙に書くことだけです。

ステップ1:AIに入れてよい情報・ダメな情報を具体的に決める

最初の線引きは、これに尽きます。顧客の個人情報、取引先との契約条件、未公開の財務数字、社員の個人情報——AIに入れてはいけないものを具体的に列挙します。「機密情報は入れない」という曖昧な一文では現場は判断できません。自社にとって何が機密かを業務の実態に即して書き出すことが肝心で、ここが決まって初めて持ち出し制御のような機能も「何を守るための設定か」がはっきりします。

ステップ2:誰が・どのプランで使ってよいかを決める

同じChatGPTやCopilotでも、個人向けの無料プランと業務利用に適した法人プランでは、入力した情報の扱いが異なる場合があります。社員が個人のアカウントで会社の情報を入れていないか、業務には業務向けのプランを使うことになっているか——この「誰が・どのプランで」を決めておきます。

ステップ3:AIが作った文章・資料の最終確認ルールを決める

AIは速く大量に文章を作りますが、誤った前提や自社に合わない一般論が紛れ込むこともあります。契約・税務・財務といった領域では、AIの出力をそのまま使わず、誰が・どの段階で最終確認するかを決めておきます。専門領域の最終判断を人が確認する運用は、AIがどれだけ賢くなっても維持すべき原則です。

この3つは、特別なシステム投資ではなく「決めて、書く」だけで実現できます。AI CAOは、御社の業種・取引の実態に合わせて、この線引きのたたき台を一緒に作ります。

よくある失敗:機能を入れることが目的になってしまう

注意してほしい落とし穴は、「情報持ち出し制御つきのプランを契約したから、もう安心だ」と思ってしまうことです。誰がどんな業務にAIを使い、どのデータが渡っているかを社長が把握していなければ、いくら高機能なプランを契約しても設定は宙に浮きます。逆に線引きさえ先にできていれば、今あるツールのままでも安全に運用を始められます。機能の導入はゴールではなく、線引きを実装する手段だと捉えてください。

なお、AIに業務を任せる「自動実行」を組み込んでいる会社は、料金の前提にも注意が必要です。手作業の対話利用が中心なら大きな影響はありませんが、社内で定期バッチや外部連携の自動化を組んでいる場合、対話利用とは料金の数え方が変わることがあります。特定の日付や料金変更を前提にせず、自社の使い方が「人が対話して使う」のか「自動で回す」のかを棚卸しし、利用中のサービスの公式の料金・契約条件を確認しておくと安心です。

Before / After

Before:不安だから、AIに踏み出せない

「会社の情報を入れて大丈夫か分からない」から、AI導入そのものをためらう。一方で現場では、社員が個人の判断でAIを使い始めているかもしれない。何を入れていいのか会社として決めていないから、止めることも安心して進めることもできない。取引先に「御社は情報をどう守っていますか」と聞かれても答えられない。

After:線引きがあるから、安心して使える

AIに入れてよい情報・ダメな情報が明文化され、全社員が共有している。業務には業務向けのプランを使い、AIが作った資料は人が最終確認する。だからこそ、情報持ち出し制御のような機能も「何を守るための設定か」が明確で、迷わず使える。取引先に管理体制を問われても、文書で説明できる。

違いは、高価なプランを契約したかどうかではありません。情報を守る線引きを、機能を入れる前に一度決めたかどうかだけです。

こんな社長に向いています

  • AIは便利そうだが、会社の情報を入れていいのか不安で踏み出せない
  • 社員がそれぞれの判断でAIを使い始めていて、情報の入口が見えていない
  • 顧客名簿や財務データがAIに渡っていないか心配だ
  • Officeなど普段使うソフトにAIが入る前に、利用ルールを整えておきたい
  • 取引先から情報管理体制を聞かれたときに、きちんと答えられるようにしたい

このどれか一つでも当てはまるなら、今が動くタイミングです。AIを使うソフトが標準になっていく今だからこそ、機能が降りてくる前に社長の側で線引きを決めておくほうが、はるかに楽で確実です。

弁護士の代わりではありません

AI CAOは法務・コンプラの「入口」です。訴訟代理や税務申告など、弁護士・税理士の独占業務には対応できません。ただし、AI利用の線引きづくり、社内ルールの素案づくり、利用実態の棚卸し、契約書の一次チェックは得意領域です。重大なリスクが見つかったときだけ専門家に相談する——これが中小企業にとって最も現実的な法務体制です。

情報管理の線引きづくりも、利用ルールの整備も、契約書チェックも、月5万円(税別)で継続的に支えます。「まず試してみたい」という方には、お試し月3万円(税別)もご用意しています。社員が安心してAIを使い、社長が情報をきちんと守れる会社を、今のうちに整えておきませんか。

参考・出典

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