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社長の顔で動画が作れる時代へ|「AIで作った」と明かす作法が、これからのブランドを分ける

AI CCO

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ブランドの世界観を創り、ビジュアルで心を動かす

「動画は作りたい。でも、カメラの前に立つのは苦手で」

「会社紹介の動画があったほうがいいのは分かる。でも撮影に何十万もかけられない」 「社長が出たほうが伝わると言われるが、カメラの前に立つのは正直つらい」 「AIで作れるらしいが、それをお客様に見せて失礼にならないだろうか」

デザインのご相談で、この3つはほぼ毎回出てきます。止めているのは機材でも編集ソフトでもありません。**「作れないこと」ではなく、「作ったものをどこまで、どう明かすかの基準が自社にないこと」**です。基準がないから作る前に手が止まり、作った後で怖くなる。

そして2026年7月、この「作る力」と「明かす作法」が、同じ月のうちにそろって動きました。

2026年7月16日、Google Vidsで「自分のアバター」を動画に出せるようになった

Googleは2026年7月16日、Google Vids で Gemini Omni を使い、自分のパーソナルアバターを登場させたAI動画クリップを作れる機能の提供を開始しました。アバターは Google アカウント内で本人確認のうえ作成・管理します。対象は Business や Enterprise の各プラン、Education Plus、Google AI Pro および Ultra などです。機能は既定でオンですが、管理者がドメイン単位で無効化できます(出典は記事末尾)。

社長にとって何が変わるか。**「自分が出演する説明動画を、撮影日を押さえずに作れる」**という選択肢が増えました。新人向けの業務説明、取引先への手順案内、展示会前の商品説明。「動画にしたいが手が回らない」で流れていたものが射程に入ります。

ただし制約は正確に押さえてください。パーソナルアバターは英語のみ、18歳以上の利用者向けで、欧州経済領域、スイス、英国では利用できないとされています。日本語のナレーションを任せられる段階ではなく、失敗しても痛くない社内向けの用途から試すのが現実的です。

その4日後、「AIで作ったと分かるようにする」側のルールも動き出した

欧州委員会は2026年7月20日、AI法(AI Act)第50条の透明性義務について、AIシステムの提供者と利用者(deployer)向けのガイドラインを公表しました。適用は2026年8月2日からです。委員会は、透明性義務は人々がAIとやりとりしていることやコンテンツがAIによって生成・改変されたことを認識できるようにし、欺瞞や操作のリスクを減らすものだと説明しています。

提供者に求められるのは、AIと直接やりとりしていることを利用者に知らせる設計と、AIが生成・改変したコンテンツを検出できる機械可読な標識の付与。利用者側は、ディープフェイクや、人間の確認を経ない公共の関心事に関するAI生成コンテンツ、感情認識・生体分類システムの利用を知らせることが求められます(出典は記事末尾)。

EU向けにサイトや広告を出す会社には直接効く規制です。一方で国内だけの会社にも他人事ではありません。同じ方向の動きが規制の外側でも進んでいるからです。

  • TikTokは2026年7月10日、AI生成コンテンツ(AIGC)を見分け、理解し、表示量を自分で調整できるようにする取り組みの拡大を発表。同社はこれまでに「30億本超の動画をAIGCとしてラベル付けした」としています
  • Googleは2026年7月9日、検索・YouTube・Discoverの広告について、My Ad Centerパネルに「How this ad was made」セクションを追加すると発表。同社の生成AI広告ツールで作った広告には自動で開示が付き、他のツールの場合は広告主が自ら申告するコントロールが新設されます

「AIで作ったかどうか」は、隠す・明かすを自社で選べる情報ではなくなりつつある。 これが押さえるべき変化です。プラットフォーム側が自動でラベルを付ける前提に立つなら、隠して後から見つかるより、先に自分から開示したほうがブランドは傷みません。

デザインに自信がなくても、いまから始められる3つのこと

1. 社内向けの一本を、今月中に作ってみる

最初の一本は外に出さないものにしてください。入社時の説明、機械の操作手順、朝礼で毎回同じことを話している内容。見栄えを競う必要がない代わりに、作り直しが利くという長所があります。

試す前に、誰のアバターを誰の承認で作るのかを決めてください。社長の顔と声は会社の資産です。

2. 「AI利用の表示」を、自社ルールと発注書に一行入れる

自社アカウントの投稿ルールに「AIを使って作った素材はその旨を表示する」と書く。これだけなら今日できます。もう一段大事なのが外注する場合です。公正取引委員会は2026年6月29日、広告業者と広告制作業者との取引について集中調査を実施し、広告業者に対して71件の指導を行ったと公表しました。指摘された類型には、口頭発注など発注内容等の不明示・明示不備、無償の修正・校正を求める不当な給付内容変更、知的財産権の無償譲渡等があります。

つまり**「口頭で頼んだ」がそもそも問題になる**という指摘です。書面を整えるこの機会に、「AIを利用したか、した場合はどう表示するか」も同じ紙に書いておくのが合理的です。

3. 「作る」だけでなく、「探されたときにどう見えるか」を整える

Googleは2026年7月14日、Google 画像検索の25周年にあわせて2つの新機能を発表しました。「Web全体の画像を集めた、リアルタイムに更新される没入型のギャラリー」という新しい閲覧用ホームと、AI Overviews のなかでの画像生成(Nano Banana モデルを使用)です。

検索結果のなかで、画像が「探すもの」から「その場で作られるもの」に変わり始めています。だからこそ自社の商品写真の質と、それに添える説明情報の価値は下がりません。撮影素材の整理と代替テキストの記入は、いまも有効な投資です。

Before / After

Before: 動画も画像も「余裕ができたら」の棚に置いたまま。社員がAIで作った素材が投稿されるが誰も把握していない。制作会社への依頼は口頭とチャットで、何をどこまで頼んだのか説明できない。

After: 社内向けの動画を月に一本、決まった型で作れている。AIを使った素材には表示を付けるルールが一行で書かれ、社員も外注先も同じ紙を見ている。発注内容は書面に残り、AI利用の扱いも明記されている。「AIで作ったんですか」と聞かれても答えられる。

よくある失敗と、避け方

  • いきなり社外向けの会社紹介動画から作る → パーソナルアバターは提供開始時点で英語のみ、18歳以上向けという制約があります。まず社内向けで手戻りの量を測ってから外に出してください
  • AI利用を「言わないほうが得」と判断する → TikTokはすでに30億本超の動画にAIGCラベルを付けたとしています。後から付く前に、自分から書いたほうが安く済みます
  • 表示ルールを社長の頭の中だけに置く → 社員も外注先も読めません。投稿ルールと発注書の2か所に同じ一行を入れて初めてルールになります
  • 「EUの話だからうちには関係ない」で終わらせる → 第50条の適用は2026年8月2日から。国内だけの会社でも、AI生成物に機械可読な印を付ける考え方は今後の標準になりやすい流れです

表示の実務は、コンテンツの来歴標準を策定する C2PA が2026年7月8日付で公開した非技術者向けの「Content Credentials: Deployment Guidance」バージョン1.0 が参考になります。来歴情報を付与する側か検証する側かの見極めから、自社サイトでの表示まで5段階の進め方を示しています。

こんな社長に向いています

  • 動画や画像を作りたいが、撮影と外注の費用で毎回止まっている
  • 社員がAIで作った素材を使い始めていて、把握しきれていない
  • 制作会社とのやり取りが口頭・チャット中心で、書面が薄い
  • 海外向けに商品やサービスを出している、または出す予定がある
  • 「AIで作ったんですか」と聞かれたときの答えを、まだ用意していない

ひとつでも当てはまるなら、いまが整え時です。作る道具はもう手元にあり、明かす作法が後から追いついてきた順番だからです。

AI CCO は、この2つをセットで伴走します。社内向けの一本目に何を選ぶかを決め、投稿ルールと発注書に入れる「AI利用の表示」の文面を用意し、写真や代替テキストの整え方まで具体化します。デザインの知識は要りません。

料金は月5万円(税別)。まずは試したい方には、お試し月3万円(税別)もご用意しています。

参考・出典

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