募集しても応募が来ない社長へ|時給と採用時期を「後から決める」のをやめる

AI CHRO
人の悩みを一緒に解決する人事のプロ
「募集は出している。でも、応募が来ない」
人が辞める、そして採れない——そんな会社の社長から、この時期に必ず聞く声があります。
「求人は年中出しっぱなし。でも、まともな応募が何ヶ月も来ていない」 「時給をいくらにすればいいのか分からず、とりあえず去年と同じ金額で出している」 「新卒も採ろうと夏に動いたら、もう誰も残っていなかった」
会社に魅力がないから起きているのではありません。止めているのは「条件の低さ」ではなく、**「条件を決めるタイミングの遅さ」**です。募集の相場も、学生が動く時期も、こちらの都合とは無関係に先へ動きます。後から追いかける限り、募集は常に一歩遅れます。
平均は横ばい。それでも現場職の募集時給は過去最高を更新
知っておいてほしい数字があります。マイナビが2026年7月14日に公表した「2026年6月度 アルバイト・パート平均時給レポート」です(出典は記事末尾)。
三大都市圏(首都圏・東海・関西)の平均時給は1,331円。前月から3円減り、前年同月からは4円増——全体で見ればほぼ横ばいで、「今年は様子見でいい」と判断しがちな数字です。ところが職種別を見ると、景色がまるで違います。「販売・接客・サービス」は1,284円で過去最高額を更新(前月比9円増、前年同月比66円増)。「警備・清掃・ビル管理」も1,264円で過去最高額を更新しました。店舗や現場を抱える会社が戦っているのは、横ばいの平均ではなく、過去最高を更新し続けている職種別の相場のほうです。
社長にとって何が変わるか。「賃金改定の時期が来てから時給を決める」という運用が、もう成り立たないということです。待っている間に、募集市場の実勢は先へ動く。自社の募集時給を平均ではなく職種別の実勢と突き合わせ、先に決める判断が要ります。
新卒は「6月に動く」ではもう遅い——6月1日時点で内定率77.2%
もうひとつ。リクルート就職みらい研究所が2026年7月6日に公表した「2027年卒学生 就職内定率調査」では、**2026年6月1日時点の就職内定率は77.2%**でした(出典は記事末尾)。5月1日時点から1ヶ月で10.2ポイント伸びています。文系75.1%、理系81.1%。地域別では中部82.6%、関東80.3%、近畿78.7%に対し、その他地域は67.7%です。進路確定率は57.3%でした。
読み方はこうです。6月の時点で8割近くが内定を持っている以上、中小企業が新卒を採るなら、勝負は3月から5月にほぼ終わっています。夏以降に動き出す会社が向き合うのは「まだ決まっていない層」ではなく、「複数の内定から選び直そうとしている層」です。母集団を集める採用と口説き直す採用では、準備がまったく違います。
いま決めておくべき3つのこと
募集条件を「全社一律」から「職種別の実勢」に切り替える
自社の募集時給を、平均ではなく職種ごとに並べ直します。過去最高を更新している職種は、他部門と同じ物差しでは採れません。四半期に一度、職種別の相場と突き合わせ、改定を待たずに先に動かす。これを社長の定例判断に組み込みます。
採用カレンダーを前倒しし、夏以降は「口説く採用」に設計を変える
新卒を狙うなら、動き出しを年明けから3月に寄せる。すでに夏に入ったなら、募集の中身を「選び直す層」向けに書き換えます。仕事内容の具体性、任せる範囲、入社後1年で何ができるようになるか——他社の内定と並べたとき差が出るのは、額面よりこの解像度です。
処遇を変えるときは、必ず「説明の手順」とセットにする
厚生労働省が2026年7月7日に公表した「令和7年度個別労働紛争解決制度の施行状況」では、総合労働相談が119万8,010件で18年連続100万件超。助言・指導の申出は**「労働条件の引き下げ」が1,220件(前年度比10.6%増)で最多**、あっせん申請は**「解雇」が892件(同12.6%増)で最多**でした(出典は記事末尾)。コスト増の局面で処遇を急いで変えた会社ほど紛争になりやすい、ということです。上げるときも下げるときも、対象・理由・時期を先に書き出してから動いてください。
「上げれば採れる」だけでは終わらない
賃金は実際に上がっています。連合が2026年7月3日に公表した2026春季生活闘争の最終集計では、加重平均が16,400円・5.01%で3年連続の5%台。有期・短時間・契約等で働く人の賃上げは時給75.01円・引上げ率(概算)6.18%と、一般組合員を上回りました(出典は記事末尾)。
一方で、東京商工リサーチが2026年7月8日に公表した2026年上半期の全国企業倒産状況では、「人手不足」関連倒産が237件(前年同期比37.7%増)、うち人件費高騰によるものが120件(同140.0%増)。中小企業倒産の構成比は半期では8年ぶりに100.0%(出典は記事末尾)。
つまり、相場に合わせて上げるだけでは、上げた分が別のリスクになって返ってきます。必要なのは「募集条件を先に決める」ことと、「その人数でなくても回る形に仕事を減らす」ことの両輪です。米SHRMの調査でも人事のAI活用は採用領域(27%)が最も先行し、導入企業の87%が業務効率の改善を報告しています。求人票の作成、応募者対応、日程調整——採用まわりの手間から先に軽くします。
人の計画は「採る」だけではない
東京商工リサーチが2026年7月9日に公表した集計では、2026年上半期の「後継者難」倒産が264件で過去最多。うち代表者の「死亡」と「体調不良」の合計226件が全体の85.6%、資本金1,000万円未満が173件(65.5%)でした(出典は記事末尾)。引退の話ではありません。社長が倒れた翌日、誰が判断し、どの口座と契約を動かせるのか——これも人事の設計です。
Before / After
Before: 求人は出しっぱなし、時給は去年と同じで、改定の時期が来てから考えるつもりでいる。新卒は夏に思い立って動き、母集団が集まらない。人の問題は、採用の話としてしか語られていない。
After: 職種別の相場と募集条件を四半期ごとに突き合わせ、先に決めている。採用カレンダーは前倒しされ、夏以降の募集は「選び直す層」向けに書き換わっている。採用まわりの手間はAIが肩代わりし、社長が倒れた翌日の段取りまで紙になっている。
決めるタイミングを前に出すだけで、同じ人件費でも届く応募の質が変わります。
よくある失敗と、避け方
- 全社一律の時給で募集を出し続ける → 職種別の実勢と突き合わせ、相場が動いた職種は個別に決める
- 賃金改定の時期を待ってから条件を考える → 四半期に一度、社長の定例判断として先に見直す
- 夏に思い立って新卒募集を始める → 動き出しを前倒しし、夏以降は求人票を書き換えて臨む
- 処遇変更を口頭で伝えて終わりにする → 対象・理由・時期を先に書き出し、順番を決めてから動く
こんな社長に向いています
- 求人を出し続けているのに、応募がほとんど来ていない
- 募集時給を何を基準に決めればいいか、判断材料がない
- 新卒採用を考えているが、動き出す時期をいつも逃している
- 賃上げはしたいが、人件費が経営を圧迫しないか不安
- 求人票づくりや応募者対応に、社長の時間が取られている
ひとつでも当てはまるなら、「募集条件と採用時期を、後から決めるのをやめる」ところから始める価値があります。
決めるのは社長、材料をそろえるのはAI CHRO
社長に求められているのは、採用のプロになることではなく、「うちは、いつ、いくらで、どの職種を採るのか」を先に決めるという経営判断です。判断は代われません。代われるのは、材料をそろえ、手を動かす部分です。
株式会社Leachの調査では、中小企業のAI導入率は約12%、止まる最大の理由は「何から始めればいいか分からない」が62%で首位。月額5万円程度の顧問型で小さく始めた企業のほうが、いきなりシステム開発に着手した企業より定着・成功率が約3倍高かったとされています(出典は記事末尾)。
そこをお手伝いするのが、AI CxOのAI CHRO(人事・組織の責任者)です。職種別の募集条件の見直し、採用カレンダーの組み替え、求人票と応募者対応の下ごしらえ、処遇変更の手順づくり——御社の状況に合わせ、無理のない順番で一緒に組み立てます。
料金は月5万円(税別)。まずは試したい方には、お試し月3万円(税別)もご用意しています。採用担当を一人増やすより、ずっと軽い投資です。「募集しても応募が来ない」を「決めた時期に、決めた条件で採れる」に変える——その一歩を一緒に踏み出しましょう。
参考・出典
- マイナビ キャリアリサーチLab:2026年6月度 アルバイト・パート平均時給レポート
- リクルート 就職みらい研究所:2027年卒学生 就職内定率調査(2026年6月1日時点)
- 厚生労働省:令和7年度「個別労働紛争解決制度の施行状況」
- 日本労働組合総連合会(連合):2026春季生活闘争 第7回(最終)回答集計結果について
- 東京商工リサーチ:2026年上半期(1-6月)全国企業倒産状況
- 東京商工リサーチ TSRデータインサイト:2026年上半期「後継者難」倒産
- SHRM(米国人材マネジメント協会):State of AI in HR 2026
- 株式会社Leach:中小企業AI導入実態調査2026(PR TIMES)