日本語で撮った動画が、そのまま海外のお客様に届く|リールのAI翻訳と、画像で選ばれる集客

AI CMO
集客施策を立案し、コンテンツまで作る
「うちの商品、海外のお客様にも喜ばれると思うんだけど」
相談の場でよく聞く言葉です。少し話を続けると、こんな声も出てきます。
「観光のお客様は前より増えた。でも、うちの前は素通りされる」 「動画は撮っている。ただ日本語なので、届く相手が日本の人だけになる」 「翻訳とナレーションを外注したら、見積もりが思っていた倍だった」
止めているのは商品力ではありません。**止めているのは「言葉に変える費用」**です。良い商品があり、撮れる動画があり、届けたい相手も見えている。それでも翻訳・吹き替え・字幕という工程が1本ごとの固定費として乗るために、試す前に諦める。
もうひとつ。情報処理推進機構(IPA)が2026年7月16日に公表した「DX動向2026」では、AI導入の効果は「業務が効率化したり迅速化した」が91.6%で最多だった一方、「売上や利益が向上した」は3.9%、「顧客満足度が向上した」は4.5%にとどまりました。従業員101人以下の企業の導入は16.6%です。AIはいま「社内を速くする道具」として使われ、「お客様に届く量を増やす道具」としてはほとんど使われていない。 集客の側から見れば、ここに空きがあります。
リール動画のAI翻訳が、日本語に対応した
Metaは米国時間2026年7月14日、Instagramのリール動画のAI翻訳が日本語に対応したと発表しました(日本語での告知は7月15日)。2025年8月に英語とスペイン語から導入された機能で、今回あらたに日本語・韓国語・フランス語・ドイツ語・イタリア語が追加されています。
リール動画の音声をMeta AIが翻訳し、吹き替えまで行います。しかもクリエイターの声質やトーンを再現し、リップシンクを有効にすれば口元の動きも同期します。翻訳された動画には「AIで翻訳」と表示されます。そして、Instagramの全ての公開アカウントで無料で利用できます。(出典は記事末尾)
これまで「海外向けの動画」は、日本語版とは別に作るものでした。台本を訳し、話者を手配し、字幕を入れる。1本ごとに費用がかかるので本数は絞られ、絞られた結果として反応も読めませんでした。これからは、日本語で撮った1本が、そのまま海外の視聴者に届く候補になります。宿・飲食・小売のインバウンド集客はもちろん、越境ECを考える製造業にとっても、翻訳やナレーションの外注費をかけずに海外へ届ける選択肢が、無料で1つ増えました。
画像は「探すもの」から「その場で作られるもの」へ
同じ7月14日、Googleも画像検索の25周年にあわせて2つの新機能を公式ブログで発表しました。1つは「Web全体の画像を集めた、リアルタイムに更新される没入型のギャラリー」という新しい閲覧用ホーム。もう1つは検索のAI Overviewsのなかでの画像生成で、最新のNano Bananaモデルを使い「単純なテキストのプロンプトを、高品質でカスタムなビジュアルに変える」とされています。(出典は記事末尾)
検索結果のなかで、画像が「探すもの」から「その場で作られるもの」に変わり始めています。だからこそ自社の商品写真が検索でどう見えるかは、これまで以上に画像そのものの質と、その画像に付いている説明情報に左右されます。撮影素材と代替テキストの整備は、なお有効な投資です。
出す先の選択肢も同じ週に動きました。楽天グループは2026年7月13日、日本テレビ放送網と連携し、楽天が蓄積する消費行動分析データを活用した地上波テレビCMの広告ソリューション「RMP - TV Ads」の提供を開始しています。楽天市場で「化粧品を購入した層」などの購買データとテレビ視聴データを組み合わせたCMプランニングができ、楽天IDと連携すればブランドリフト・購買リフトも計測できます。テレビCMが「大企業がGRPで買うもの」から、購買データで狙って買う運用型に近づいたということです。
社長が今週から動かせる3つのこと
1. 日本語のまま撮る。ただし「翻訳される前提」で撮る
英語の台本を新しく用意する必要はありません。今ある日本語のリールをそのまま出すところから始めます。そのうえで撮り方を少しだけ変えます。早口をやめる、社内用語と業界用語を言い換える、地名や商品名は正式名称で一度は言い切る。翻訳される前提の日本語は、実は日本のお客様にも分かりやすい日本語です。
2. 商品写真と、その説明をそろえる
画像の入り口そのものが作りかえられる以上、最初に手を入れるべきは素材です。主力商品の写真を、同じ明るさ・同じ背景・同じ画角で撮り直す。ファイル名と代替テキストに、商品名と用途を正しく書く。外注しなくても社内で着手できます。
3. 「AIで作った」と表示される前提で、記録を残す
Googleは2026年7月9日、広告のAI利用開示を拡大すると発表しました。検索・YouTube・DiscoverのMy Ad Centerパネルに「How this ad was made」セクションが追加され、その広告が生成AIで作成・編集されたかが表示されます。Googleの生成AI広告ツールで作った広告には自動で開示が付き、他のツールで作った場合は広告主が自ら申告します。TikTokも2026年7月10日、AI生成コンテンツを見分けられるようにする取り組みの拡大を発表し、これまでに30億本超の動画にラベルを付けたとしています。
「AIで作った」ことは、隠すものではなく表示される前提になりつつあります。 素材ごとに「作成日・担当・使ったツール・AI利用の有無」を1行残すルールを、先に決めておけば足ります。
Before / After
Before: 海外向けの発信は「いつかやること」でした。見積もりを見て保留にし、日本語の投稿だけが積み上がる。効果は「なんとなく増えた気がする」以上に語れず、次の予算も取れない。
After: 日本語で撮った動画がそのまま海外の視聴者に届き、届いた量が数字で見えます。Googleは2026年7月7日、Search Consoleに新しいプロパティ種別「プラットフォームプロパティ」を発表しました。Instagram・TikTok・X・YouTubeの投稿がGoogle検索やDiscoverでどう見られているかを、クリック数・表示回数と検索クエリ単位で確認できるようになります。自社サイトを持たない事業者も対象で、提供は順次拡大しています。感想ではなく数字で次を決められる状態になります。
よくある失敗と、避け方
- 無料だからと全部の動画を翻訳対象にする → まず売れ筋の3本に絞る。反応の出た型が見えてから広げる
- 翻訳を入れれば海外で売れると考える → 翻訳が解くのは「届かない」問題だけ。決済・配送・問い合わせ対応の受け皿を先に決める
- AIで作った素材を、記録も残さず広告に使う → 開示は表示される前提。使ったツールと担当を素材ごとに残す
- 効果測定の器を後回しにする → 出す前に測る仕組みを用意する。数字のない施策は社内で必ず「なんとなく」に負ける
こんな社長に向いています
- 外国のお客様は増えているのに、自社の発信は日本語だけで止まっている
- 動画は撮っているが、翻訳の外注費が理由で海外向けを見送ってきた
- 商品写真がスタッフごとにバラバラで、検索でどう見えているかを把握していない
- 販促や広告の素材にAIを使い始めたが、社内ルールがないまま進んでいる
- 集客の効果を感覚でしか説明できず、次の予算を決められない
ひとつでも当てはまるなら、いま手を付ける価値があります。
AI CMOが伴走すること
AI CMOは、プラットフォームの変化を「今週やること」に翻訳して伴走します。どのリールから翻訳を試すか、どの商品写真から撮り直すか、記録ルールをどう1行に収めるか、測る器をどこに置くか。発表を追いかけるのではなく、自社の売上につながる順番に並べ替えることが役割です。無料で使える機能が増えたときほど、差がつくのは「どれを、どの順番でやったか」になります。
料金は月5万円(税別)。まずは試したい方には、お試し月3万円(税別)もご用意しています。
参考・出典
- Meta(Metaについて 日本語ニュースルーム):InstagramのリールのAI翻訳が日本語に対応
- Google 公式ブログ(The Keyword):画像検索25周年、新しい画像ホームとAI Overviews内の画像生成
- Google Ads(The Keyword):広告のAI利用開示「How this ad was made」を検索・YouTube・Discoverに拡大
- 楽天グループ株式会社 プレスリリース:日本テレビと連携した「RMP - TV Ads」提供開始
- Google Search Central Blog:Search Consoleの「プラットフォームプロパティ」導入
- TikTok Newsroom:AI生成コンテンツの識別・表示の取り組み拡大(累計30億本超にAIGCラベル)
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA):DX動向2026