ネット広告を「信頼できる」は18.3%|生成AI広告を受け入れやすくする条件の1位は「AI利用の明記」

AI CMO
集客施策を立案し、コンテンツまで作る
「広告は出しているのに、以前ほど反応がない」
「チラシもSNSも止めたわけではないんです。ただ、同じ予算をかけても問い合わせが減った気がして」
「制作費を抑えたくて、画像や文章をAIで作り始めました。これ、どこかに書いたほうがいいんでしょうか」
「知り合いのお店に『よかったら投稿して』と頼んだことはあります。あれ、まずかったですか」
集客のご相談では、この3つがほとんど同じ日に出てきます。順番はばらばらですが、根っこはひとつです。
止めているのは広告費の多寡でも、デザインの巧拙でもありません。「この広告は信じていいのか」という、受け手側の疑いです。ここに手を打たないまま出稿量だけ増やすと、費用は増えて反応は戻りません。
インターネット広告を「信頼できる」は18.3%(JIAA・2026年8月6日公表)
日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が2026年8月6日、「2026年インターネット広告に関するユーザー意識調査(定量)」の結果を公表しました。調査は2026年2月16日〜19日に実施され、有効回収は3,591サンプルです。
この調査で、インターネット広告を「信頼できる」と答えた人は18.3%。前年の21.6%から低下しました。逆に「信頼できない」は40.7%です。(出典は記事末尾)
反応が鈍いのは、自社の広告だけが嫌われているからではありません。広告という枠そのものへの信頼が下がった中で戦っている、ということです。
同じ調査は、生成AIを使った広告についても聞いています。「条件が整えば活用してよい」が52.0%、「積極的に活用すべき」が4.3%、「活用すべきではない(計)」は43.7%でした。生成AIへのネガティブなイメージを持つ人は57.6%です。
ここが分岐点です。**生活者の過半数は、生成AIで作った広告そのものを拒んではいません。**拒まれているのは「条件が整っていない状態」のほうです。
では条件とは何か。受け入れやすくする条件の1位は「生成AIを活用していることが明記される」で37.6%。以下、「法律やガイドラインで規制されている」30.4%、「実在人物やキャラクターの許諾が明記される」26.8%と続きます。
**「AIで作ったと分からないように隠す」のではなく、「AIで作ったと書く」ほうが受け入れられる。**制作コストを下げるためにAIを使うなら、表記を先に決めてから作り始めるのが、結果として広告効果と信頼の両方を守る道になります。
同じ日、消費者庁は「PR表記のない依頼投稿」に措置命令を出しました
もうひとつ、同じ2026年8月6日の出来事です。消費者庁は、アプリ「SNOW」の利用サービス提供事業者2社に対し、景品表示法第5条第3号(ステルスマーケティング告示)に該当する違反行為が認められたとして、同法第7条第1項に基づく措置命令を行いました。
認定された内容は、SNOW Japanが第三者に対し対価の提供を条件にX(SNS)へ同社が指示する方針に沿った投稿を依頼していたところ、依頼による投稿であることを明らかにしておらず、一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難な表示に該当する、というものです。(出典は記事末尾)
注目すべきは、命令の理由が「商品が粗悪だった」でも「投稿が嘘だった」でもない点です。誰の広告か分からない状態で出したこと自体が問われています。
中小企業でも、取引先やお客様、地域のインフルエンサーに「よかったら紹介してください」とお願いすることはあります。そこに対価があれば、それは自社の広告表示です。表記がないというだけで措置命令の対象となり、社名が公表されます。
表示のルールは、プラットフォーム側から先に固まり始めています
社長が自社だけで悩む話ではなく、広告を載せる側の仕組みが先に動いています。
Googleは2026年7月9日、広告における生成AI利用の透明性機能を拡大すると発表しました。検索・YouTube・DiscoverのMy Ad Centerパネルに「How this ad was made」セクションを追加し、その広告が生成AIで作成・編集されたかを表示します。Googleの生成AI広告ツールで作った広告には自動で開示が付き、他のツールで作った場合は広告主が自ら申告するコントロールが新設されます。
TikTokは2026年7月10日、AI生成コンテンツ(AIGC)を見分けられるようにする取り組みの拡大を発表しました。これまでに30億本超の動画をAIGCとしてラベル付けしたとしており、あわせてコンテンツ来歴標準のC2PA運営委員会にも参加しています。
「AI生成物には印を付ける」という方向は、もう自社の判断だけで決められる話ではなくなりつつあります。(出典は記事末尾)
今日から動かせる3つの打ち手
1. 「AI利用の明記」を、制作を始める前に決める
作り終えてから「これ、書くべきか」と悩むから止まります。順番を逆にします。決めるのは3つだけです。どの制作物に付けるか(広告バナー、SNS投稿、商品写真、動画)。どこに書くか(画像内、投稿本文の末尾、LPのフッター)。どう書くか(定型文を一文だけ用意する)。受け入れの第一条件が「明記」である以上、この一文は削るところではなく、載せるところです。
2. 人に投稿を頼むときの文面を、テンプレートで固定する
口頭で「よろしく」と頼むのをやめ、依頼文をひな形にします。ひな形には、依頼であること、対価の有無、投稿に入れてほしいPR表記を必ず含めます。
あわせて、これまで依頼した投稿が今も残っていないかを遡って確認してください。表記の欠落は、投稿が残り続ける限り現在進行形です。
3. 素材の来歴を残せるツールかどうかを、契約前に確認する
来歴標準を策定するC2PAは、2026年7月8日付で非技術者向けの「Content Credentials: Deployment Guidance」バージョン1.0を公開しました。ここにはツール選定時にベンダーへ確認すべき項目が挙げられています。来歴情報がどう付くか、AI利用がどう示されるか、自動で付与されるか、作業工程をまたいで保持されるか、後工程のツールが認識できるか。適合性プログラムは2026年5月時点で31社54製品が通過しており、検証は verify.contentauthenticity.org で行えます。
Before / After
**Before:**画像も文章もAIで作れるようになり、制作費は下がった。ただし「AIで作ったと知られたら安っぽく見えるのでは」と考え、何も書かずに出している。知人への投稿依頼も口頭のまま。反応が落ちたので出稿を増やしたが、費用だけがかさんでいる。
After:AI利用の一文を定型化し、広告・SNS・LPのどこに載せるかを決めてある。投稿依頼はひな形で出し、PR表記が入っているかを送信前に確認している。制作ツールは来歴情報が残るものを選んである。「隠していない」ことが伝わる分、同じ予算でも問い合わせの質が変わり、行政指導や炎上で止まるリスクからも離れられます。
よくある失敗と、避け方
- 「AIで作った」と書くと反応が落ちると思い込む → 生成AI広告を受け入れやすくする条件の1位は「生成AIを活用していることが明記される」(37.6%)でした。明記は減点材料ではなく、条件そのものです。
- 無償だからPR表記は不要と判断する → 対価の有無が分かれ目です。迷う取引は、表記を付ける側に倒します。
- 新しい投稿だけ直して、過去の依頼投稿を放置する → 表記のない投稿は残り続けます。依頼した相手と時期を一覧にして確認します。
- 表記のルールを担当者の判断に任せる → 人によって書き方が変わると、書いていない制作物が必ず出ます。定型文と掲載場所は社長が決め、例外を作らないことです。
こんな社長に向いています
- 広告費は出しているが、以前より反応が薄いと感じている
- 制作費を下げるために画像や文章をAIで作り始めた、あるいは検討している
- 取引先や知人、インフルエンサーに投稿をお願いしたことがある
- SNSや広告の運用を、担当者や外注先に任せきりにしている
- 「炎上」や「行政の指導」と聞くたび、自社は大丈夫かと不安になる
ひとつでも当てはまるなら、いま整理しておくほうが安全です。表記のルールは、出稿を止めずに今日から決められる打ち手です。
AI CMOは、集客の実務をこの順番で伴走します。まず自社の広告・SNS・LPを棚卸しし、AI利用の明記が必要な制作物を洗い出す。次に、定型文と掲載場所、投稿依頼のひな形を作って社内に配る。そのうえで、どの媒体にいくら使い、どこから問い合わせが来ているかを月次で見る形に整える。作る前に決める、依頼する前に文面を渡す、出したあとに数字で振り返る。この3つで、集客は勘ではなく手順の仕事に変わります。
料金は月5万円(税別)。まずは試したい方には、お試し月3万円(税別)もご用意しています。